マイクロ法人の持つメリット 【 WEB金融図書館 】

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法人の持つメリット〜貧乏はお金持ち(橘玲)


貧乏はお金持ち

橘玲氏の新作だが、内容は彼の出世作である「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」と重複する部分が多い。要は『法人成り』することによるメリットの解説本である。アメリカの例にならい、著者は「マイクロ法人」と呼んでいる。

収入を会社の所得と個人所得に分割することで、各種経費を積みまして税金を減らす(同書では完全無税化)方法。そしてサラリーマンでは決して出来ない、法人だけの特権である融資制度の紹介。この二つが同書の実践的な所で、それを関連する著明人の言動を実例に挙げたり、独特の小説風のストーリー仕立てで解説したりと、橘氏独特の構成で展開している。

ネットカフェ難民たちにペーパーカンパニーを作らせれば、彼らの社会的信用力があがって仕事を獲得しやすくなる、という下りなどは、少々飛躍しすぎではあるが彼独特の発想である。読み物として楽しめるが、少々解説がくどい部分もある点も、彼の著書の特徴だ。

同書のハイライトは、彼が実際に自信のマイクロ法人を活用して、公的融資を勝ち取る第五章の話だろう。それは中小企業向けの運転資金(事実上、使途自由)の公的融資で、1千万円の借り入れ金利は年率0.37%。借りたカネを新生銀行の定期預金(年率1.1%)に入れれば、ノーリスクで7万円余が手に入るという、日本の金融制度の歪みを洗い出した笑い話だ。

しかし更なる肝は、ローン(借り入れ)が悪いことだという考え方が「誤解である」という理論である。彼がこの公的融資を受けられたのは、以前に同様の創業時融資を受け、それを確実に返済したという「実績」があったからという。返済実績という信用を積み重ねた者は、いざという時に低金利の融資を受けられるが、そうでない者は高金利の消費者金融や商工ローンしか借りられない・・・。

確かにもっともな理論ではあるが、借金が身を滅ぼすのも事実であり、ローンさえ無ければ破産することは絶対にありえない訳だ。やはり小生は、理論的に有利であっても金は借りるべきではないと思う。小生のアタマは保守的すぎるのだろうか・・・?

 

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